さよならとその向こう側
当時のお母さんは、家計の為、朝も夜もずっと働いていた。

昼の少しの時間だけ家に戻って来て、家の中を片付け夕飯の仕度をして、また働きに行く。


そんな毎日。


でも、お父さんが立ち直る事を誰よりも信じてた。


だから頑張っていたのだと思う。


だから、『女が出来た』なんて……許せなかったはずだよね?




なんで、なんで先に手紙が見つからなかったのだろう。

あんな事する前に、先に手紙を見つけていたら――。



…悲しすぎるよ。


お母さん。


お父さん。




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