さよならとその向こう側
おばあちゃんが亡くなり、私は長野に住む事を決めた。
もちろん大学に行き、退職の手続きをして、私物は全て片付けて来た。
そして、その日実はいなかった。
志乃に聞いたらたまたま休みだったらしい。
でも、私はそれが偶然には思えなかった。
きっとこれが私達の運命なんだ。
もう、会えないんだ。
そう感じた。
そして、荷物をまとめる為、そのまま二日間アパートにいた。
すると、どうしても淡い期待を抱く馬鹿な私。
私の部屋の明かりが点いているのを見て、実が来てくれるかも……。
有りもしない事を想像してしまって、結局ただの妄想だと思い知らされた。