さよならとその向こう側
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「彩夏〜!ごめん遅れて!」


「ううん、いいよ。久しぶりだから買い物してたし。」


「じゃ、行こうか。今日は私がランチ奢るからね♪誕生日だもんね彩夏。」


「ありがと。何にしようかな?」




私が大学を辞めてから、もう2ヶ月が経っていた。


新しい携帯番号とアドレスは、もちろん志乃には教えてあって、一昨日メールが来た。


『誕生日寂しくない様に私が祝ってあげるよ♪こっちに出ておいで♪』


正直、ここに来る事は抵抗が有った。

でも期待しても、もう実には会えないだろう。
会う事は無いだろう。

そんな諦めの様な気持ちの方が強くて……。


志乃に会うだけだからと、自分に言い聞かせた。




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