さよならとその向こう側
「美味しい。最高、このローストビーフ!すっごい軟らかい。」
「エビチリだって美味しいよ♪」
「そうだ彩夏。結婚式、こっちまで出て来てね?受付頼みたいし。」
「もちろん来るよ。楽しみにしてるから、志乃のドレス姿。」
料理の事や、志乃の結婚の事。
こんな会話が続き、私達はバイキングを楽しんでいた。
それからかなりお腹も満たされて、ゆっくりコーヒーを飲みはじめた時、志乃が真剣な顔で話し始めた。
「私さ、彩夏に言わなきゃいけない事があるんだ。」
「…え?何を?」
突然の事に検討もつかない私は、かなりドキドキして動揺してしまう。