さよならとその向こう側
「はいはい。・・・・・・顔がでれでれしてるよ。」

笑ってからかう亜沙美。

でも、そんな事でさえ幸せに感じてしまう。


本当に好きな人と付き合えるだけで、こんなに満たされた気持になる。

こういう気持ちは、幾つになってもかわらないんだな。


昨日だって、どうしても会いたくて、大学まで会いに行っちゃったし。

なんかうきうきして、大学で働く方達にお土産なんか買って行って。
『父と彼氏がいつもお世話になってます。』
なんて、照れながらも心の中では思ったりして。

そう、今の私は

『実さんと付き合ってます!!』

って、世界中の人に向かって大声で叫びたい気分。



「私、幸せ・・・。」

つい呟くと、亜沙美に大声で笑われた。


「もう、綾舞い上がりすぎだよ。」

「だって、幸せなんだもん。」

「じゃあさ、彼氏の暇な時でいいから、今度会わせてね?綾がはまりまくってる神田実を見てみたいんだ。」


「うん、聞いとくね。」


そんな、他愛もない約束をした。








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