tian
やってられっか。

あんな、うるさいだけの輩と。

あたしは、抜け出てやる。

・・・抜け出してみせる。

500ミリペットのお茶と、おにぎりを持って、屋上へ駆け上がった。

プラスチックの弁当箱に、小さいフォークでウインナーをつつく奴らと一緒に食事をしたくなかった。

あの教室でおにぎりを食べても、単なるガソリンの補給にしかならない。

その点、屋上なら。うん、最高じゃん。

しかも、今日は快晴。

綿をちぎって投げたような、むくむくとした雲があちこちにあるから、

気象庁にしてみればこれは快晴じゃないんだろうけど、

あたしにはこれくらいがちょうどいい。

真っ青な空に、真っ白な雲。

・・でもあたしの心は曇天ですよーっていう矛盾。はは。


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