恋するシステム
チリンチリン♪

って、ベルが聞こえた。

「亜紀ーっ!」

さらに、あたしを呼ぶ声。

振り向くと

親友のミナが自転車を走らせて来ていた。

キキィ

自転車を止めたミナが、ひょいと降りる。

あたしの横に並んだ。

「おはよー亜紀ぃ。今日もいつも通りの時間だね」

「まあねっ。あたしの体内時計は絶対狂わないからさ」

「いーなー、亜紀は絶対に寝坊なんかしないもんね」

「あははっ」

ミナは、あたしの正体を知ってる、数少ないひとりだ。

まだ小学生だった頃に

ちょっといろいろあって

バレちゃった。

でもミナは優しいんだ。

とても信頼できてさ……

あたしの体から金属とか、コードとかはみ出しちゃったの見ても

「亜紀は亜紀だもん。だからずっと私の友達だよ」

って笑顔で断言してくれた。

ミナはだから

あたしの親友なんだ。
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