恋するシステム
すねたミナがなんとなくかわいくって

あたしは撫で撫でしてあげた。

「あたしはミナを応援してるよ、がんばんなね?」

「うん、ありがと」

その時、チャイムが鳴って

少し遅れて先生が入ってきた。

「さー、朝読書始めてくださーい」

ちょっとやる気のない女の先生の呼び掛けで

みんな机の上に本を取り出す。

授業前の読書の時間。

あたしがカバンから引っ張り出したのは

流行りのケータイ小説だった。
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