恋するシステム





昼休みになると

ミナはあたしを引っ張った。

「ちょちょちょっとどこ行くの?」

「隣のクラスだよ!」

「なんで!?」

「大竹原くんに話聞きに行くの!」

「なんでなんで!?」

「なんででもっ!!」

「はあっ?」

結局、人形みたく引っ張られるあたし。

アンドロイドを強制連行って

ミナってどんだけ。


ガラッ。

勢いよくドアを開けたミナがキョロキョロする。

キョロキョロ。

きょろきょろ。

「どしたのミナ、大竹原くんいないの?」

「ううん。いるよ、ほらあそこ」

「うん?」

指差された方向を見ると

なんか眠たそうな顔した男子が

バスケ雑誌読みながらコーヒー牛乳飲んでた。

ちなみにあたしの視力なら

そのコーヒー牛乳に記載されてる成分まで読み取れ……

どうでもいいか。

問題なのは

大竹原くんがいるのにキョロキョロしてるミナだ。
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