恋するシステム
「なっ、なっ、なんかあたしに用!?」
ビックリし過ぎて一歩下がっちゃったあたしを
大竹原くんは笑った。
「なんか用って……アンタらこそ俺に用があったんじゃないの? さっき俺を指差してたじゃん?」
「あ……ま、まあ……」
はい、そうでした。
でも……
「よ、用ってわけでも、ないんだよね。あははは」
「? じゃあなんだったわけ?」
「いやー、あの、うんとですねぃ、あたしはミナに連れられまして」
「なんで?」
「あー、いやぁ、それはぁ……」
ミナは本当は高木くんを見たかっただけで
でもひとりでクラス行く勇気なくて
テキトーにあたしを引っ張ってく理由に大竹原くんを出しただけで
でもそんなの大竹原くんに言えないし
しかもあたしは別に大竹原くんに用はないし。
「えーと……」
コンピューターを必死に働かせて
「あっ、そだ!」
あたしは今朝のデータを引っ張り出した。
「ヒーローってなに!?」
「は?」
「ヒーローだよ! 今日遅刻したでしょ? その理由がヒーローとかなんとか聞いてね? なんのことかな~って」
「うぇ……マジ? どっから聞いたんだよ……」
ビックリし過ぎて一歩下がっちゃったあたしを
大竹原くんは笑った。
「なんか用って……アンタらこそ俺に用があったんじゃないの? さっき俺を指差してたじゃん?」
「あ……ま、まあ……」
はい、そうでした。
でも……
「よ、用ってわけでも、ないんだよね。あははは」
「? じゃあなんだったわけ?」
「いやー、あの、うんとですねぃ、あたしはミナに連れられまして」
「なんで?」
「あー、いやぁ、それはぁ……」
ミナは本当は高木くんを見たかっただけで
でもひとりでクラス行く勇気なくて
テキトーにあたしを引っ張ってく理由に大竹原くんを出しただけで
でもそんなの大竹原くんに言えないし
しかもあたしは別に大竹原くんに用はないし。
「えーと……」
コンピューターを必死に働かせて
「あっ、そだ!」
あたしは今朝のデータを引っ張り出した。
「ヒーローってなに!?」
「は?」
「ヒーローだよ! 今日遅刻したでしょ? その理由がヒーローとかなんとか聞いてね? なんのことかな~って」
「うぇ……マジ? どっから聞いたんだよ……」