恋するシステム
■
*
「きりーつ、れい」
「さようならー」
「はいさよならー」
っていうやり取りを終えた放課後
ミナが肩を叩いてくる。
「さ、亜紀、帰ろ」
「あ、ごめん」
「うん?」
あたしはパン、と両手を顔の前で合わせた。
「あたしさ、今日は大竹原くんと帰るから」
「え? ええー!?」
ギョーテンしたミナがバカみたいな大声を出す。
むしろあたしのほうがギョーテンするって。
「えっ、ねえねえ亜紀っ、いつのまにそんな話になったの!?」
「昼休みに」
「えーっ! それでそれで、ええっ、なんで付き合うことになったの!?」
「はいぃ?」
ミナ、アンタ、なんか言ってること変。
「待ってよ、ミナ。あたし、大竹原くんと付き合うとか言ってないから」
「? ……でも一緒に帰るって」
「一緒に帰ったら付き合うことになるんですかって。そうじゃなくて、大竹原くん、捨て犬見っけたみたいでさ。それで今朝遅刻したんだって」
「ふ~ん?」
「んで、あたし、そのワンコを救出に行こうかと!」
「あ、なるほど~」
「きりーつ、れい」
「さようならー」
「はいさよならー」
っていうやり取りを終えた放課後
ミナが肩を叩いてくる。
「さ、亜紀、帰ろ」
「あ、ごめん」
「うん?」
あたしはパン、と両手を顔の前で合わせた。
「あたしさ、今日は大竹原くんと帰るから」
「え? ええー!?」
ギョーテンしたミナがバカみたいな大声を出す。
むしろあたしのほうがギョーテンするって。
「えっ、ねえねえ亜紀っ、いつのまにそんな話になったの!?」
「昼休みに」
「えーっ! それでそれで、ええっ、なんで付き合うことになったの!?」
「はいぃ?」
ミナ、アンタ、なんか言ってること変。
「待ってよ、ミナ。あたし、大竹原くんと付き合うとか言ってないから」
「? ……でも一緒に帰るって」
「一緒に帰ったら付き合うことになるんですかって。そうじゃなくて、大竹原くん、捨て犬見っけたみたいでさ。それで今朝遅刻したんだって」
「ふ~ん?」
「んで、あたし、そのワンコを救出に行こうかと!」
「あ、なるほど~」