恋するシステム
ポン♪

とミナが手を打った。

「亜紀、犬好きだもんね。前もそうやって捨て犬助けて、里親探してあげたっけ」

そう、そうなのだ。

たぶん両手の指じゃ足んないぐらいの回数

あたしはワンコを救ってる。

「そう。で、そのワンコのとこに案内してもらうべく、大竹原くんとね」

「そっか。じゃーあ、がんばってね!」

「うんっ、行ってくる」

手を振り合って別れたあたしは

隣のクラスに向かった。

とっくにホームルームの終わってた隣のクラスで

大竹原くんはぼーっと椅子に座っていた。

机に足まで乗っけて。

「お、来たな」

と、こっちに気付いた彼が立ち上がる。

「んじゃ、いきますか」

「うん!」

あたしはぐっと、握り拳を作った。
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