恋するシステム
「亜紀は、なにを考えてるの?」
「……ワンコのこと」
「ワンコ? ……あ、ひょっとしてまた捨て犬見つけちゃったのね?」
「うん……」
頭の中の記憶フォルダから、しばワンコの画像を再生する。
実は、しばワンコの動画も撮ってたりするから
あたしのシステムは今、しばワンコ一色だ。
よっこらせと起き上がった私は
カシャン
右耳を後ろにスライドさせた。
あ、今ひいたでしょ!
もう、そーゆーの傷つくなあ。
……まあ、おいといて。
耳をスライドさせて開けた内部から、
ひゅるひゅるとコードを引っ張る。
DVDプレーヤーとかゲームなんかでよくある、
赤とか白とかの端子のやつだ。
それを、テレビに繋ぐ。
キュインキュィン――
動画、再生。
テレビの画面に、段ボールのふちに手をかけたしばワンコが写し出された。
『くぅん』
「あらっ♪」
と、お母さんが黄色い声をあげる。
「かわいい柴犬ねぇ、まだ子犬みたいだし」
「そうなのそうなの」
「……ワンコのこと」
「ワンコ? ……あ、ひょっとしてまた捨て犬見つけちゃったのね?」
「うん……」
頭の中の記憶フォルダから、しばワンコの画像を再生する。
実は、しばワンコの動画も撮ってたりするから
あたしのシステムは今、しばワンコ一色だ。
よっこらせと起き上がった私は
カシャン
右耳を後ろにスライドさせた。
あ、今ひいたでしょ!
もう、そーゆーの傷つくなあ。
……まあ、おいといて。
耳をスライドさせて開けた内部から、
ひゅるひゅるとコードを引っ張る。
DVDプレーヤーとかゲームなんかでよくある、
赤とか白とかの端子のやつだ。
それを、テレビに繋ぐ。
キュインキュィン――
動画、再生。
テレビの画面に、段ボールのふちに手をかけたしばワンコが写し出された。
『くぅん』
「あらっ♪」
と、お母さんが黄色い声をあげる。
「かわいい柴犬ねぇ、まだ子犬みたいだし」
「そうなのそうなの」