約束




“疑惑”

―――――…


「なんで?なんで此処にいるの??」




只今、夜の10時50分。


あたしの誕生日が終わるまで後1時間10分。


えっちゃんの言う通りにえっちゃんの家にいると、


インターホンが鳴って


玄関のドアを開けると


そこには、寒そうに手に白い息を吹きかけてるさくちゃんが立っていた。







「…よ。」


冷えて赤くなってる片手を挙げるとさくちゃんは、笑顔をあたしに向けた。


「…よ。じゃないよ、早く入って!風邪ひく!」


グイッとさくちゃんの腕を無理矢理引っ張って部屋の中に入れた。














―――…


「さくちゃん。どうしたの?」


リビングのソファで横になるさくちゃんに暖房がよくあたるようにリモコンでセットしながらさくちゃんに問いかけた。




「んー?」




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