約束




さくちゃんは、起き上がってあたしを手招きして


「座って。」


と、半分ソファを空けてくれた。


「…うん。」


あたしは、そのまま腰をおろした。


それを確認したさくちゃんは、一回コホンッと咳ばらいをすると真剣な表情であたしを見た。




「…えっちゃんからの伝言でさ?」


あたしは、すぐにさくちゃんから目を反らした。


なんとなくわかっていたから…


「…その、帰って来れないかも知れないって。。」


…わかってるよ?


多分、そんな感じになるんだろうなって思ってたし…

「……ん。そっか。。あーぁ…あとちょっとで誕生日終っちゃうよ…」


声が震えてる。


多分、さくちゃんにも気づかれたのかな?


あたしは、


さくちゃんの腕の中にいた…




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