約束




「え…?なんで…?」


「ん。…いや?こっちの話し!!つかねぇ?なんか、どっか遊びに行かない??」


意味ありげな言葉を口にしたさくちゃんは、気にせずあたしの腕を掴んで走り出した。


「えっっ!?ちょっと!!」


必死にさくちゃんのペースに追い付いていった。












――――…


走って走って…


辿り着いた場所。




それは……













…あの日、高校を卒業して4人でタイムカプセルを埋めた




あの大きな桜の木の下だった…




「はぁはぁっ…な、なんで此処に??」


息を整えながらさくちゃんを見上げた。


「ん?あとちょっとで、あの約束した日じゃん??」

さくちゃんは、顔だけあたしに向けてそう言った。


さくちゃんの言葉に


記憶が蘇る―…




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