約束




もう一回言って?と


聞きなおそうと口を開こうとしたけど


すでに遅かった。


「広実は、海外で初めて出来たダチらに騙されて、そのダチの男友達何人かに襲われかけたんだ。」


さくちゃんの


言葉に目の前が真っ暗になってしまった。




「……う……そ……」


急に足の力が抜けてそのまま地面に座り込んだ。


「…嘘じゃないよ。まぁ、最初俺は襲われかけたって聞いた時には安心したんだけど…その後広実が事故ったって聞いて頭が真っ白になった。」


今にも消えそうなかすれた声でさくちゃんはそう言った。


「…しかも、その事故もソイツらの仕組んだやつだったんだ。それ聞いて俺……何も言えなかった。」




…さくちゃんの


言葉一言一言がよくわからなかった。




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