約束




顔を上げると少しスネた、男友達の桜葉賢。通称さくちゃんが立っていた。


「「さくちゃん!!」」


あたしと広実は、さくちゃんを見て綺麗にハモった。

さくちゃんは、ますます不機嫌になり


「俺、お前らのこと大事な友達だと思ってたのに…」

と、うつむいた。


そんな可愛いさくちゃんに直ぐさま


「あたし達もさくちゃんのこと大事な友達だと思ってるから!!だから不機嫌になんないで〜」


なんて誤魔化すあたし。だが勘の鋭いさくちゃんは、あたしを疑いの目で見下ろした。


それにあたしは、苦笑い。。




あはは…


バレた?


「もー、このみ最低。。」

広実は、あたしの頬を意味も分からず筒くとさくちゃんを見上げて


「さくちゃん、広実はさくちゃんのこと本当の友達だと思ってるよ?」


と、瞳をうるうるさせながらさくちゃんに言う広実を

あたしは、心の中で恨んだ。


あたしだってそうじゃい!!!!




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