約束




「このみぃーッ!」


聴きなれたアルトに三人振り返った。









その声はあたし達が立っている校庭の旧校舎に近い鉄棒のところから見える渡り廊下から聞こえた。




あたしは、こっちに向かって走って来る男に手を大きく振った。


「えっちゃーんッ!!」


あたしがそう叫ぶと見慣れた薄い鞄にちょっと汚れて色が少し薄くなっている制服に身を包んだ彼が


笑顔で手を振り返してくれた。




彼の名は、遠田ひな。通称えっちゃん。

それに、凄い恥ずかしいけど…









えっちゃんは、あたしの自慢の彼氏。


まぁ…自慢は大袈裟だけど。。


「このみぃ!!会いたかったぁ♪」


ガバァッ


「きゃぁっ」




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