約束




「それって恋じゃないんですか?先輩。」


12時50分…


あたしとあたしの勤めてる事務所の後輩は少し遅れての昼食タイム。


ひとつ下の後輩、石崎陽空(イシザキソラ)の言葉に偶々飲んでいた紅茶を吹き出した。


「ブッ…」


いい歳した女がだらしない。


散らばった紅茶の滴。


「はぁー先輩…何やってんですかぁ〜。」


呆れた陽空は自分の制服の胸ポケットから白い綺麗なハンカチを取り出すと


濡れたテーブルを拭きはじめた。


「ごめん…。つか、陽空がいけないのよ!」


「はいはい。すみませんでしたね。てか、先輩も拭いてよぉー」


多分…


自分以外の立場の人だったら


先輩に向かって何言ってんだ!!って…


大半の人は怒るかも知れないけど…


陽空は違うんだ…




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