約束




突然熱くなる彼女は天然なのか時々不思議になる。


今がまさにその時、


「有り得ないですよ!友達だとは言え、男にはかわりないのですからぁ!!」


「は、はい……?」


つい、陽空の迫力に負けて声が小さくなった。


「たく、黙って聞いてて後でよくよく考えれば本当、有り得ない話ですよ!」


乱れたハンカチをまた綺麗に畳みながらあたしを睨みつける陽空。


「すみませんでした。」


この光景を見た人はきっとどっちが上司なのか分からないくらいあたし達の立場は逆転していた。




「…んで?どうなんですか?その人のこと好きなんですか??」


陽空の言葉に紅茶が入っているカップを持つ手の動きを止めた。




さくちゃんを


あたしが好き……?








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