約束
「おい。優(マサル)何してんだ?」
上からふってくる低い声に二人して固まった。
勿論、その声の主は
「…し…ん…?」
そう信だった。
「お前、酔ってるからっていって調子越えてんじゃねぇよ。」
信の言葉にみるみる内に男の顔が青ざめていくのがあたしにも分かった。
「ご、ごめん。ちょっと俺…頭冷ましてくるわ!」
と、慌ててあたしから離れると部屋を出ていった。
…ふぅー
助かった。
「大丈夫?」
気づいたら信は、隣に座っていた。
「あ、うん。平気!!ありがと。」
信に頭を下げて微笑むと向かいの席から
「し〜んさぁん♪」
と甘ったるい声が聞こえた。