約束
「あ。昨日は、すみませんでした。突然、変な男が来ていきなりごみ袋を渡してしまって…」
苦笑いしながら彼に軽く頭を下げると、彼は
「いや、大丈夫ですよ。それにそんなかしこまんないで下さいよ。」
ハニカム彼に
若干嫌気を察するとまた苦笑いを浮かべた。
「そう…ですか。あはは…」
「あ、それよりこのみ大丈夫でしたか?急に走って帰っちゃったから…」
少し伸びたヒゲを指でなぞりながら彼は、首を傾げた。
その仕草に一瞬ドキッとすると慌てて
「い、いやぁ?まぁー帰って来た時は、普通でしたよ。」
情けない嘘をついてしまった。
「…ふーん。なんだ、つまんね。」
あ?
「へっ?今なんて??」
「えっあ、いや?こっちの話です。」
彼はまたハニカムとまた何かを思い出したかのように
「あ。」と声をもらした。