幼なじみ〜first love〜
あたしたちは、結婚式を終えて、蒼はタキシードのまま、あたしは白いウェディングドレスのまま夜の海辺にやってきた。
「蒼のお父さん来れなくて残念だったね…」
「仕方ないよ…忙しい人だから。花とメッセージくれただけで俺は嬉しかった」
「うん」
「それより、アイツに報告しないとな…」
ケンちゃんと、美々ちゃんも、あたしたちの後ろを歩く。
「アイツにね」
あたしたち4人は、星空を見上げた。
「ゆーーーやぁーーーー!!」
みんなで力の限り叫んだ。
砂浜の上にイチゴ牛乳とブーケを添えた。
「遊也との約束…遅くなってごめんね…」
あたしは、そう言って目を閉じた。
「俺たちの結婚式、遊也見てくれてたよな?」
「遊也のやつ…結婚式に出てたら、絶対誰よりも泣いてる気がしねぇ?」
ケンちゃんが笑いながら言った。
「まぁ…想像通り…よね」
「美々ちゃんてば…」
遊也…あたし
すごく幸せだよ……
遊也…喜んでくれてる…?
あたしの声…届いてる…?