幼なじみ〜first love〜
「もしもし?ケン?」




“……蒼…”




ケンの声が明らかにいつもと違い、変だとすぐにわかった。




「……もしもし?」




“蒼…よく聞け…。美々が…美々が………知らないヤツらに襲われた…”




俺は、ケンの言葉をすぐには理解出来ずにいた。




「………はっ?…何言って……」




“…いまオレの家にいる”




「……嘘だ…ろ…?」




襲われたって…どういうことだよ…?




“なぁ…美々がオレに連絡してきた意味…わかるだろ?”




「とりあえず、いまから絢音とそっちに行く…!」




俺は一方的に電話を切った。


絢音に何て言えば……




「蒼っ!?なに?どうしたの!?」




絢音は俺の服に強くしがみつき、ひどく不安げな目で俺を見上げていた。




「高梨が、見つかった。いまケンの家にいるって…とりあえず行こうぜ」




「本当に?よかったぁ…美々ちゃん…無事で…」




絢音は、心の底から安心したように、柔らかな笑顔をみせた。




絢音…どうすればいいんだよ…




高梨が…襲われたなんて…


そんなこと




信じられねぇよ……
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