幼なじみ〜first love〜
休み時間になると、ケンが俺の前の席に大きな音を立てて座った。




「…話、あんだけど」




ケンは明らかに不機嫌だった。ケンが怒るのもムリはない。




「場所、変えようぜ?」




俺はケンを連れて、裏庭へと移動した。




「なんだよ話って…」




立ち止まり訊くと、ケンは顔を赤くして怒り始めた。




「俺が何言いたいか、わかってんだろっ?蒼…っ!」




俺は、ケンから目を背け、校舎の壁に寄りかかった。




「なんだよ?栞ちゃんと付き合うって!おまえの好きな女は絢音っちだろ!?」




「…気が…変わったんだ」




ケンは俺の胸ぐらを掴み、睨み付ける。




「おまえ、何考えてんだよっ!?」




「うるせーよ、ケン」




「…もしかして、美々のこととなんか、関係あんのか!?なぁ!黙ってちゃ、わかんねぇだろっ!?」
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