幼なじみ〜first love〜
たくさんのネオンが光る、駅前のラブホテル街。


左右どちらを見ても、ラブホテルばかりが立ち並び、サラリーマンと飲み屋の女が建物の中に入って行く。カップルだけしか道を歩いていなかった。




俺は、栞の肩を抱き、その中の一つのラブホテルに入っていった。




「ねぇ…栞、この部屋がいいな」




「俺は、何でもいいよ」




俺の腕にべったりと甘えたように絡みつく栞がニコっと笑う。




フロントでキーをもらい、部屋に入ると、大きなベッドが部屋の真ん中に置いてあった。




「なんか飲む?」




栞は慣れたように、冷蔵庫を開けて聞いてくる。




「うん」




「お酒?」




「水でいいよ」




「はい…水。栞、シャワー浴びるね?」




栞は俺に水のペットボトルを渡し、床に服を脱ぎ捨て、シャワーを浴び始めた。
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