幼なじみ〜first love〜
「美々ちゃん…」




絢音は、ベッドの上の高梨に思い切り抱きつく。




「…絢音……ごめんね」




「美々ちゃん…何で…?美々ちゃん何も悪くないのに。…あたしのせいで…美々ちゃんをこんな目に遭わせちゃって…あたしこそ、ごめん…」




絢音も、高梨も静かに涙を流していた…。




「ごめん…お願い。帰って……」




「美々ちゃん……」




「…まだ絢音の顔見ても、笑えないから……アンタのこと傷つけちゃうから…前みたいに酷いこと言いたくない。だからお願い……帰って……」




「あたしのことは、気にしないでいいよ…。ねぇ…美々ちゃん……」




「お願いっ…まだ自分に余裕がないから…。自分をこれ以上、嫌いになりたくないっ……帰って…」




高梨……

俺は何て声をかければいいのか、わからなかった。





高梨は、布団にもぐりこんで声を押し殺して、泣いていた。




何も言えない。

言葉なんて、なんて無意味なんだってそう思わざる得なかった。
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