幼なじみ〜first love〜
「どっち…って」




二人を

比べたことなんてなかった




「ケンから、ちょっと前に聞いたんだけど…付き合ったんだって?蒼くんと…。絢音は、蒼くんがいればいいんじゃないの?」




「そんな…っ」




「友情ってさ、なんだろうね…?恋人には負けちゃうし…なんかすっごく、もろいじゃん…」




美々ちゃんの目にも涙が溢れていた。




「中学の時から、あたしの一番はずっと絢音だったのに…絢音の一番は蒼くんだったじゃん……」




「そんなことないよっ!」




思わず、大きな声を出してしまった…




「蒼のこと小さい頃から好きだったよ?彼女になりたくてずっと想ってたよ?でも…美々ちゃんがいつも一緒にいてくれたんじゃん…“親友だ”って言ってくれたんじゃん…」




くだらないことで笑いあってた


イジメられた時、心配して支えてくれた


蒼への想い、応援してくれた



いつもそばで……




「大切なモノは…一つじゃないんだもん…二人を比べた事なんてない。二人ともあたしにとって、大切な人だよ…ミミちゃん」
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