幼なじみ〜first love〜
――…バンッ

いきなり部屋のドアが勢いよく開き、振り返ると遊也が立っていた。




「絢音の言うとおりやでっ…」




ドアのそばには、廊下に座り込んでいた蒼とケンちゃんの姿もあった。




みんな…盗み聞きしてたんだね。




「ってか、アンタ誰?人の部屋に勝手に上がりこんで…」




美々ちゃんは目を細めて、遊也を睨みつける。




「俺は、遊也や。一ノ瀬遊也。よろしくなぁ。今日からおまえの友達やっ」




遊也の顔つきが怖い。…完全に暴走してる。




「マジ…意味わかんないし。逢ったこともないのに。何なのもう……」




泣きそうな顔をして美々ちゃんは、そばにあった枕を遊也に投げつけた。




「美々ちゃん…ごめ…っ」




「絢音は、黙っとけや!」




遊也は真っ赤な顔して、あたしを怒鳴りつけた。
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