幼なじみ〜first love〜

「ほら…これ、かけろよ」




「…ありがと」




蒼が、毛布をあたしの膝の上にかけてくれた。




蒼は…昔から星を見るのが好きだった。だからあたしも星が好きになった。


よく流れ星を探しては、願い事をした。




月明かりに照らされた



蒼の横顔は

とても綺麗だった




なんだか…今日は


いつも以上にドキドキする



胸の鼓動が

蒼に聴こえてしまわないように




胸のあたりの服をギュッと掴んだ。




蒼を見ているだけで




幸せだって

そう…思ったの……




こんなに近くで


蒼を見つめていられる




小さい頃からずっと


こうして理由もなしに




蒼のそばにいられること


あたしは幸せな星に




生まれたんだよね






なのに……




どうして人は

こんなにも欲深い生き物なんだろう…？