幼なじみ〜first love〜
「アハハッ…どぉする…?あたしたち、ずぶ濡れだよぉ…」




プールの中に入ったままのあたしたち、胸の下あたりまで、水に浸かっている。




「先に渡しとけばよかった…箱、濡れちゃったけど……」




蒼がそう言って、ズボンのポケットから、ピンクのリボンのついた小さな箱を、あたしの目の前に出した。




「…なに?あたしに…?」




「うん…」




あたしは、その小さな箱を両手でそっと受け取った。




「気に入るかわかんねぇけど。…おまえが彼女になってから、プレゼントとか渡したことなかったなぁ…って思ってさ」




「うそ…蒼が…?」




蒼があたしにプレゼントなんて




絶対そういうこと、しない人だと思ってたから……




すごく驚いた




「安物だけど、ごめんな?俺のバイト代の残りで買ったから…」




「そんなっ…蒼がくれるモノなら…何でも嬉しい…っ」
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