幼なじみ〜first love〜
「…いってきまーす」




俺は母ちゃんに聞こえるように大きな声で言ってから玄関を出る。




ガチャ…――キィー……




ドアを開けると、うちの玄関の門に寄りかかる女の子。




「蒼っ…おはよぉ」




俺に気づき、その子は笑顔で顔を上げる。




「…はよ」




「ふふっ…眠そぉ〜」




色白の肌にスラリと背が高く、ショコラブラウン色の髪は胸下あたりまで長く、ふわっとしたゆるいパーマがかかっている。




「行こぉ?」




「うん」




優しい顔で微笑む、彼女の名前は…沙羅(さら)という。




うちの近所に住む日本人で、俺と同じ高校で1コ年上。
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