幼なじみ〜first love〜
――…パタンッ
パパの部屋に入り、ドアを閉め、あたしは立ったままドアに寄りかかった。
「パパ…なに?」
パパはスーツを脱いで、ハンガーにかけている。パパはあたしに背を向けたまま話し始めた。
「絢音…」
パパはいつもより低い声で、何か真剣な話なんだろうと雰囲気で察した。
「絢音、蒼と付き合ってんのか?」
まさかその話だとは思わず、あたしは声を詰まらせる。
「えっと…パパ何で…?」
何で気づいたんだろう…?ママが言ったのかな?
でも、今はもう蒼と一緒に住んではいないし、蒼と付き合ってることを秘密にしなくてもいいかなと思った。
「うん…付き合ってるよ…」
振り返ったパパの顔を、あたしは恐る恐る見つめた。
「そうか…いつからだ?」
パパは無表情で冷静な口調で、淡々と聞いてくる。
なんか…雰囲気がいつもの優しいパパじゃない。
「いつからだと聞いてるんだ…答えなさい、絢音…」
「パパ…?」
どうしてそんな怖い顔で聞くの…?