幼なじみ〜first love〜
絢音の後に、俺もシャワーを浴びて、部屋着に着替えた。




「服…ぶかぶかやな」




絢音の服が乾くまで、絢音に俺の服を着させたんやけど、もちろん大きくてブカブカやった。




「髪、ちゃんと乾かさんと風邪ひくで?」




ソファーの上で、俺は絢音の後ろに座り、絢音の髪をタオルで拭く。




…髪からシャンプーのいい香りが漂う。




「遊也…自分でやるからいいよ」




「俺は美容師目指すことにしたんや。遠慮すんなや」




「嘘ばっかり」




「バレたか?」




俺の冗談に絢音が少しだけ笑ってくれた。




「ねぇ、遊也…瑠奈は…?」




「あぁ…帰ったで…」




「今日って飲み会じゃなかったの…?」




「中止や」




絢音がしばらく黙りこむ。俺は絢音の髪を乾かし続けた。




「…瑠奈が帰ったのって…あたしのせいだよね?」




「ちゃうよ。俺のせいや」




「ううん、あたしのせいだよ。瑠奈は遊也の彼女なのに…あたしなんかの為に、ごめんね…」




「それより…何があったんや…?」
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