幼なじみ〜first love〜
蒼―side―
―――……アメリカ・ロサンゼルス。
俺は、ここ1週間ほとんど眠れていなかった。
目をつぶると、イヤなことだけが浮かんでしまう。
俺は、父ちゃんと母ちゃんの子供じゃないのか…?
俺と絢音は兄妹なのか…?
母ちゃんに聞かなければならない。
母ちゃんの調子があんまり良くないだけに、聞きづらい…
それに絢音の父ちゃんのことが、母ちゃんの中の爆弾なんじゃないかって…
いつもと変わらない朝の食卓。
母ちゃんと俺は、向かい合って座り、クロワッサンをかじる。
「母ちゃん…顔色よくないな」
血の気もない、蒼白い顔は細くコケている。
「大丈夫よ…」
「ちゃんと食えよ」
「食べてるわ…」
母ちゃんは、痩せていくだけじゃない、ここ最近…笑顔さえ見せない。
「母ちゃん…あのさ…」
「…なぁに?」
「いや…何でもねぇや」
聞けるわけない…
こんな状態で…どう聞けばいい
俺は…もう
考えることに疲れ果てていた……