幼なじみ〜first love〜
………………




目をそっと開けると、茶色の天井がぼんやりと見えた。




「蒼…?目、覚めた…?」




沙羅が上から俺の顔を覗きこんだ。




「…沙羅……俺っ」




「あぁっ…まだ起き上がらないで」




俺は、知らない部屋のベッドに寝かされていた。




「ここ…沙羅の部屋だよ」




「…そっか…俺…倒れて……」




「沙羅の家の近くだったから、おぶって運んだの」




「はっ…?嘘だろ…?そんな細い身体で…」




「案外こぉ見えて力あるんだからぁ♪沙羅様をなめないでよねっ!」




「すげぇ…おまえ」




「いいからっ…横になってて?さっき来てくれたお医者さんの話じゃ過労だってよ?」




沙羅は、冷たいタオルを俺の額にのせた。




「蒼…大丈夫?…お母さんのことで…?」




「……そう…だな…」




「眠ってる間も、ひどくうなされてたよ?“絢音…どうして…”って…」




絢音…どうして……




「彼女と…なんかあったの…?」
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