幼なじみ〜first love〜
「寝れへんのか?」




声のする方を振り返ると、遊也がジュースを2本持って、そばに立っていた。




「星を…探してたの…」




「おまえもロマンチックなこと言うんやな」




「遊也…バカにしてるでしょ!?もぉっ…」




遊也は、笑いながらベンチに座った。




「ジュース飲むやろ?」




「ありがと…」




ジュースをもらう時、遊也の手が少し触れて、少し気まずかったけど、よかった…普通に話せてる。




あの日の朝以来、ちゃんと言葉を交わしていなかったから。




「…大丈夫なんか?」




「ミミちゃんも有坂くんも無事でよかったよね…」




「ちゃうよ…そのことやなくて…蒼のことや……」




「…ごめんね…遊也…。あたし蒼に嘘つけなかった。あの日の遊也とのこと…話ちゃった…」




顔を上げることが出来ずに俯いていた。




「……そうなんか」




「遊也まで…悪者にさせちゃった…本当にごめんなさい…」




「俺のことは気にせんでええよ…。絢音が言わんくても、俺が蒼を裏切ったことに変わりはないんやから…」




遊也の右手が、あたしの頬に触れ、あたしの身体はビクッと反応する。




「おまえのこと…好きになってしもうて……ほんま…ごめんな………」




「遊也は何も悪くない……あたしが全部悪いの…ごめんね…」




泣いたって




あたしの罪は許されないのに……




償い方を知らないあたしは…




泣いてばかりで




本当に卑怯だね……
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