幼なじみ〜first love〜
「…兄妹かもしれんていうのは…ハッキリしたんか…?」




「…まだわかんないの……。蒼がお母さんに聞くから…待ってろって…」




「…もし、おまえらが兄妹でも、そうやなくても…」




遊也は、そっとあたしの身体を抱き寄せる。




「俺は…絢音のこと、ずっと好きでおるから……」




耳元で聴こえる優しい遊也の声。




「遊也…っ」




「ツラくなったら、いつでも俺んとこ来ればええよ…」




何で…?


何でそんなに優しくするの…?




あたしは遊也を


深く深く…傷つけたのに……




「…ごめんね…あたしは…」




「おまえが蒼しかダメなんは、わかってるんや…」




頬を流れる涙を、遊也が指で拭い去ってくれる。




「おまえが幸せなら、それでええよ…」




「遊也……」




「俺に待ってて欲しくないんなら、絶対に幸せになれやっ」




遊也の笑顔は




弱虫なあたしを




少しだけ強くした……―――。




星空の下……




願い言はひとつだけ




どうか…


どうか…お願いします




あたしと蒼を




離さないで………―――。
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