幼なじみ〜first love〜
「か、かけおち…って……2人でどこかへ逃げるの…?」
「そうだよ…嫌か?」
2人で逃げる…?
もしかして…蒼はお母さんに聞いたの…?
逃げるって…あたしたち兄妹だったってこと…?
嘘だ…嘘に決まってる
そんなの…信じたくない……っ
あのことがあってから
家にいる時間がイヤになった
パパの顔なんて見たくないし…
でも…ママは…?
あたしがいなくなったら…きっとママは悲しむ…
ママは何も知らないんだもん…
でも…でも…蒼と…
蒼と離れるのは…もうイヤ……!!
二度と迷わないって
何があっても
蒼を信じるって決めたんだから…―――
「…ハハッ…冗談だよ、絢音」
蒼はニコッと歯を見せて笑った。
「…へっ?」
「…2人で、どっか遠くで暮らせたら…って本当に思ってる…今すぐにでも……」
「あたし蒼となら…」
蒼と離れなくていいなら
かけおちでも
何でもするよ
「…けど、俺らまだ…17才の子供だ。何もできねぇ…」
「…そうだね……」
現実は甘くない
早く大人になりたい…
自分たちで
何もかもできる大人になれたら
蒼と離れなくていいんだ
「だからさ…絢音」
「ん…?」
「絢音…俺に、おまえの3日間ちょーだい?」