幼なじみ〜first love〜
「3日間…?」




あたしは、蒼の顔を見上げた。




「うん…またロスに帰んなきゃなんない」




「そ、そぉだよね…」




また一緒に暮らせるのかもしれないって…




少し期待してた




でもパパが許すわけないよね…




アメリカに帰っちゃう




また…蒼は行っちゃう




「3日間だけ…かけおちしよーぜ」




「えぇ〜っ何…それぇ〜」




あたしが無理して笑うと、蒼は真面目な顔で言った。




「3日間…一緒にいよ」




蒼がぎゅうっとあたしの身体を抱きしめる。




「うん…一緒にいる…っ」




ほんの少しでもいい




1分でも1秒でも




どうか蒼と少しでも長く




一緒にいさせてください




「……絢音」




何も変わってないと思った蒼のこと…




見た目じゃわからない




だけど…抱きしめるとわかる……




蒼は…すごく弱ってた……―――










早く大人になりたかった




けど一生懸命だった




あたしたちはまだ…




17才の子供だったから……




わがままで

思いのままに




“好き”と言えた……




大人じゃない




まだ子供だった




あたしたちの




最後の3日間……―――。
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