幼なじみ〜first love〜
「おまたせっ♪蒼」




蒼を家の前で待たせて、あたしは3日分の荷物をキャリーバックに詰めてきた。




「すんげー荷物だな」




「女の子は、いろいろ必要なのっ」




「…んまぁいいや。おばさん、家にいなかったのか?」




「うん…買い物でも行ってんのかな。置き手紙してきたから大丈夫♪」




「よしっ!行くか」




蒼が荷物を持っていない左手を、あたしの前に差し出した。




「うんっ」




あたしは笑顔で、蒼の手を握る。




手を繋いだまま駅まで歩いた。







“ママへ。

絢音の最後のワガママです。3日後に必ず帰って来ます。心配いらないから。探さないで…

絢音より”
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