幼なじみ〜first love〜
――……3日目、朝。




目を閉じていても、光を感じる。




俺はそっと目を開けた。




カーテンの隙間から射し込む白い光。




「…朝…か……」




絢音が俺の胸の中で、気持ち良さそうに眠っている。




「…可愛いーな…おまえ…」




起こさないように、絢音のサラサラな黒髪を撫でた。




今日、俺はアメリカに帰らなければならない。




また離れ離れになるけど


俺たち


今度こそ…大丈夫だよな……?




「…ん…蒼…?」




絢音が目を覚まし、まだ眠そうな…とろーんとした目で、俺を見上げる。




「…はよ」




「ふぁぁ〜…おはよぉ…」




あくびをする絢音のおでこに、自分のおでこをくっつけた。




「ちょっ…///」




「…熱は下がったみたいだな」




「うん…身体、軽いもん…」




絢音がにっこりと微笑む。



「…安心した」




俺は、絢音を優しく抱き締めた。
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