幼なじみ〜first love〜
絢音―side―
――……ガタン、ゴトン……
心地よい揺れに、身を任せる。
あたしたちは、電車に乗って空港へと向かっていた。
「あのまま、あの別荘に閉じ込められちゃうかと思ったよねっ」
別荘のほとんどの部屋が圏外だったけど、リビングで携帯を思いっきり振ったら、待受画面の電波のマーク3本のうち、1本が奇跡的に……
その瞬間に、タクシー会社に電話した。
「奇跡の電波だったなぁ…まぁあのまま閉じ込められても、俺はよかったぜ?」
蒼の余裕な顔に、一瞬ムカッときた。
「もぉ〜何言ってんのよぉ。食料、もぉなかったのに…飢え死にしちゃうとこだったじゃん」
あたしは、頬を膨らませ蒼を見た。
「ハハハッ…だよな」
「そぉだよぉ〜!」
「――……ふぁぁ〜」
蒼が大きなあくびをして、窓の外を見つめる。
「…………」
「…………」
沈黙が流れた―――……。
「あっ…!蒼、お土産買わなくていいの?」
「空港着いたら…買うよ」
「…えぇ…っと…おばさんって、確か甘いモノ好きだったよね?」
「…あ?あぁ…」
「何がいいかなぁ…美味しいのって何だろうね…」
「絢音…ムリしなくていーよ」
「…ムリなんかしてないよ」
あたしたち…
お互いに
心を隠せないね……――
心地よい揺れに、身を任せる。
あたしたちは、電車に乗って空港へと向かっていた。
「あのまま、あの別荘に閉じ込められちゃうかと思ったよねっ」
別荘のほとんどの部屋が圏外だったけど、リビングで携帯を思いっきり振ったら、待受画面の電波のマーク3本のうち、1本が奇跡的に……
その瞬間に、タクシー会社に電話した。
「奇跡の電波だったなぁ…まぁあのまま閉じ込められても、俺はよかったぜ?」
蒼の余裕な顔に、一瞬ムカッときた。
「もぉ〜何言ってんのよぉ。食料、もぉなかったのに…飢え死にしちゃうとこだったじゃん」
あたしは、頬を膨らませ蒼を見た。
「ハハハッ…だよな」
「そぉだよぉ〜!」
「――……ふぁぁ〜」
蒼が大きなあくびをして、窓の外を見つめる。
「…………」
「…………」
沈黙が流れた―――……。
「あっ…!蒼、お土産買わなくていいの?」
「空港着いたら…買うよ」
「…えぇ…っと…おばさんって、確か甘いモノ好きだったよね?」
「…あ?あぁ…」
「何がいいかなぁ…美味しいのって何だろうね…」
「絢音…ムリしなくていーよ」
「…ムリなんかしてないよ」
あたしたち…
お互いに
心を隠せないね……――