幼なじみ〜first love〜
「…………あ…お…?」




久しぶりに見る蒼の姿に胸がギュッと締め付けられた。




「やっぱり……絢音だ……」




穏やかな優しい顔……




「………蒼…あの…」




何から言えばいいか


話したいことを何度も頭の中で繰り返してきたのに…




声を出そうとしたら


涙が先に流れた……――




「………蒼…」




ただ

名前を呼ぶことが




精一杯だった




この3年の間




会いたくて

逢いたくて




でも…逢えなくて




一晩中泣いて

皆の前では、笑ってた




何度も夢を見て

それが夢だと気づいて




朝になるとまた泣いた




でもね…

あたしたちが


過ごして来た時間も

交わした約束も




永遠の愛も……




夢なんかじゃなくて




確かなモノだったから




蒼をずっと

信じようって……




だから

会いに来たの……




蒼…やっと

やっと逢えたんだね……




蒼……死ぬほど


逢いたかったよ……――
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