幼なじみ〜first love〜
子供は…夢を見る


大人は…現実を見る




あたしだけが

あの頃から変わってない




「…17才の時、あの別荘から帰って来た後から、あたしたち…すれ違っていったね……」




「…もう昔のことだよ」




「あたしが、連絡しなかったのは悪いと思ってる…けど色々あって…。蒼だって連絡くれなかったじゃない…っ」




あたしたちの

空白の時間……




「蒼…何かあったの…?」




知りたい…


蒼がこの3年間で




こんなにも変わってしまった理由を……




「過去にこだわって、どーすんの?」




「あたしたちがこんなふうになっちゃった原因を知りたいよ…」




「今更、俺の過去を話したって、絢音の過去を聞いたからって、俺たちは何も変わらねぇーよ」




「…何でよぉ……知りたい…。あたしの話も…聞いて欲しいよ…」




「そんなに聞いて欲しかったなら、17ん時…連絡すればよかったんじゃん?」




「…それは……」




「過去の何を聞いても、何を言っても…俺ら変わんねぇーよ」




蒼はもう…




本当にあたしのこと




過去にしたんだ……




過去にできたんだ……




でもこれだけは


どうしても伝えたい……




「あたしは…今でも蒼が好き……」




蒼の瞳をまっすぐに見つめた。




「蒼を愛してるよ……蒼以外の人のことなんて、考えられない……」
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