幼なじみ〜first love〜
ケンを家の中に入れた。
「…彼女…は…?」
ケンがキョロキョロと部屋を見渡す。
「……学校行った」
「……そっか」
ケンは深くため息をつき、床に座った。
「…コーヒーでいいか…?」
「……あぁ」
俺は、コーヒーを煎れながら、動揺した気持ちを落ち着かせていた。
ケンには
言葉にしなくても
気持ちを見抜かれてしまう
怖かった
すごく怖かった
でももう…決めたことだ
運命は
変えられない…―――
「…飲めよ」
俺は、テーブルに二つコップを置いた。
「蒼…おまえさぁ、いま大学生?」
「あぁ…バイトばっかりしてっから、単位ギリギリだけどな…」
「金が…必要なのか?」
「……必要だよ。生きてくのに…金がなきゃ…」
俺は、鼻でフッと笑った。
「蒼…、父親と…縁…切ったって本当なのか…?」
「あぁ……本当だよ……」
だから俺はもう
家族なんていない
アイツは
俺の父親だったアイツは
逃げた俺を
そのまま見捨てた
幸せに暮らしてんだろ?
あの女と…
あの女との間に生まれた
息子と
三人で…“家族”ってやつを
やってんだろ?
俺はいらない
アンタなんかいらねぇよ
俺には
最初から
家族なんていなかったんだ…―――
「…彼女…は…?」
ケンがキョロキョロと部屋を見渡す。
「……学校行った」
「……そっか」
ケンは深くため息をつき、床に座った。
「…コーヒーでいいか…?」
「……あぁ」
俺は、コーヒーを煎れながら、動揺した気持ちを落ち着かせていた。
ケンには
言葉にしなくても
気持ちを見抜かれてしまう
怖かった
すごく怖かった
でももう…決めたことだ
運命は
変えられない…―――
「…飲めよ」
俺は、テーブルに二つコップを置いた。
「蒼…おまえさぁ、いま大学生?」
「あぁ…バイトばっかりしてっから、単位ギリギリだけどな…」
「金が…必要なのか?」
「……必要だよ。生きてくのに…金がなきゃ…」
俺は、鼻でフッと笑った。
「蒼…、父親と…縁…切ったって本当なのか…?」
「あぁ……本当だよ……」
だから俺はもう
家族なんていない
アイツは
俺の父親だったアイツは
逃げた俺を
そのまま見捨てた
幸せに暮らしてんだろ?
あの女と…
あの女との間に生まれた
息子と
三人で…“家族”ってやつを
やってんだろ?
俺はいらない
アンタなんかいらねぇよ
俺には
最初から
家族なんていなかったんだ…―――