幼なじみ〜first love〜
「蒼と絶対に幸せになるんやで?おまえらは絶対に幸せにならなあかんよ…」




「遊也はそうやって人のことばっかり心配してさ…」




「まぁ…根っからのおせっかいなんやろな」




絢音は、泣きながら俺にギュッと抱きつく。




「絢音…ありがとうな」




小さな絢音の背中を、こうして今まで何度撫でただろうか。




「何でもう…サヨナラみたいに言うのぉ…?嫌だよ…遊也ぁ…」




「俺は…絢音の笑った顔が好きや。笑ってや…頼むから…」




絢音は涙を流しながら、無理して笑おうとする。




「俺が鼻から牛乳出したら…笑うてくれるか?」




「何それ…っ…バカじゃないの?」




「おーい!誰かイチゴ牛乳持ってへんかぁ?」




「んふふっ…絶対持ってないし…しかもそこもイチゴ牛乳って…どんだけイチゴ牛乳好きなの?鼻から…イチゴ牛乳って…」




絢音は両手で顔を覆い、笑っている。




「笑いすぎやろ?」




「想像しちゃったんだもん」




「アホか。イチゴ牛乳は鼻から飲んでもうまいんじゃい」




「遊也…絶対バカだね」




泣きながら笑ってた。


でも大好きな絢音の笑顔やった。




ずっと、ずっと


笑っていて




俺はずっと見守ってる




遠くにいっても


姿が見えなくなっても




みんなのこと大好きやから




星空の下でまた


会おうや




約束やで




こんな俺と出逢うてくれて




仲間やって言うてくれて




俺の為に泣いてくれて




ありがとうな……みんな
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