―愛彩―
優花さんは和人様に、白い封筒を差し出されました。

「招待状です。是非来て下さい。」

「なんだ、もうしっかりと押さえてあるじゃないか。」

和人様はそれを手に取り、言いました。

「みちるさんも来て下さいね。」

「私?」

「はい。叔父様と一緒に。」

私は戸惑いました。

「親族席に、みちるさんも入れさせて頂きました。」

優花さんの言葉。

席次表を見ると、私の名前は和人様の隣にありました。

「私にとって、みちるさんはお姉さんみたいな感じだから。」

そう言うと優花さんは、私に微笑みかけてくれました。

「いいじゃないか。どうせ一緒に行くのだからな。」

和人様もそうおっしゃって下さいました。



さりげない会話でした。

けれども、私には・・・。

私の胸は熱くなっていました。

込み上げるものを、押さえ込むように私はただ一言、

「ありがとうございます。」

とだけ伝えました。


和人様は上機嫌で、

「お姉さんとは言ったものだな。私は叔父さんなのに。」

と笑っておられました。
優花さんも、相手の男性の方も。

とても朗らかな空気で満たされていました。
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