―愛彩―
第四章
和人様のお傍で六十余年。
『愛情』というものは昇華されてゆくもの。
同じ時を過ごしてきたという事実こそが、私の愛の証。
抱き合わなくとも。
触れ合わなくとも。
私はいつも抱きしめていました。
和人様のすべてを。
『愛情』というものは昇華されてゆくもの。
同じ時を過ごしてきたという事実こそが、私の愛の証。
抱き合わなくとも。
触れ合わなくとも。
私はいつも抱きしめていました。
和人様のすべてを。